2018.03.29
花便りが一段とにぎやかな季節となりました。
桜が満開を迎える時期ですが、日中と朝晩の寒暖差が激しく、まだまだ体調不良には気をつけなければいけない時期でもあります。
当院では、職員を対象に、感染防止対策勉強会を定期的に開催しています。
今回のテーマは「クロストリジウム・ディフィシル感染症」です。
聞き慣れない名前ですが、下痢や腹痛などの症状をもたらし、重症になると腸閉塞や消化管穿孔を発生させ、死亡例も認められている感染症です。
他の感染症の治療のため、抗菌薬(抗生物質等)を使用して腸内フローラ(腸内細菌叢)が乱れると、多くの抗菌薬に対して耐性を持つディフィシル菌が増殖し、クロストリジウム・ディフィシル感染症を発症しやすくなります。
そして、体力が低下している方や、基礎疾患のある方など、免疫機能が低下している方は、感染のリスクが高まります。
当院も含め、病院で働く医療従事者は、院内感染を防ぐため、頻繁に手指の消毒を行っています。
しかし、クロストリジウム・ディフィシルには、アルコールその他の一般的な消毒薬がほとんど効きません。
そのため、患者さんがクロストリジウム・ディフィシルに感染した(と疑われる)場合には、当院では、石けんと流水手洗いによる手指衛生の徹底はもちろんのこと、手袋・ガウン・キャップを着用し、原則として個室隔離するなど、他の患者さんに感染することのないよう、接触感染予防策を実施しています。
全ては、患者さんのために。
職員一同、これからも取り組んでまいります。